【エッセイ】夫婦の戦いで夫が勝つ理由

年末年始にパパとふたりでパパの実家に泊まることになっていた末娘。私と長女・次女は用事があって留守番です。

12/29の昼頃に羽田空港を発つ飛行機に乗るとのことで、朝ごはんを食べ終わったらふたりは家を出ないといけません。家族みんなで食べていると、

シクシクシク…

末娘が静かに泣いています。

「わ~ん!」でも「ヤダー!!」でもなく、ご飯を食べながら静かに涙を流しています。気づいてびっくりする私。

私「泣いてるね…。行きたくないの?」

静かにうなずく末娘。

とりあえず抱きしめて背中をポンポンと叩きます。

どうしたものか…と考えていると、夫がひとこと。

「みんなで羽田空港まで行くしかないかなぁ〜」

……なに、そのつぶやき。「悪いけど羽田空港まで送ってくれない?」とか「俺じゃナナをなだめられないから協力してくれない?」でもなく、わたしに言わせるスタンス。しかも羽田空港まで行くとなると何時間もかかります。ちょっと付き合うレベルじゃありません。

カッチーーーーン!!!!

ムカつきました。絶対に自らは言い出したくない。

シクシク泣くナナ。無言でなぐさめる私。黙々とご飯を食べている長女と次女。ナナがすすり泣く音だけが聞こえます。

「やっぱりみんなで羽田空港まで行くのがいいんじゃないかなぁ〜」

独り言にしてはでかい声が聞こえます。

私が子らと出かけるときもこういう事態はあります。特に、双子の長女・次女が幼いときは地獄絵図みたいになりました。そういうとき、私はあの手この手を使って、子どもの気分の切り替えを促してきました。あるときはモノで釣り、あるときは変顔で笑いを取り、あるときは抱っこをしながら揺れ続け……。

親歴は同じはずなのに、夫にはそういう技がひとつも身についていないのか…。そして大きな独り言を言って妻を自発的に動かすような技しか持っていないのか…。

我慢比べが続く中、ナナがひとこと。

ナナ「ママえもん〜〜、いっしょに〇〇(パパの実家)まで来てぇ〜〜〜〜」

私も根負けです。

私「〇〇までは行けないけど、羽田空港まで行くね」

羽田空港に向かう道中、末娘の話を聞いているうちに元気が出てきた模様。空港につく頃にはエネルギーが湧いてきたようです。

「いってきます〜!」と元気にゲートの中に入っていきました。

ぐやし〜〜〜〜〜!!!!

こんな風に私はいつも根負けしてしまうのです。末娘が笑顔で旅立ったんだから良かったじゃないかと自分を慰めるしかありません。めちゃくちゃストレスがたまります。

夫どの、首尾よく妻を動かしたぜ、と思ってるかもしれませんが、この悔しさをゼッテー忘れないからな!!!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

子育てと銭湯を愛する3人娘の母。

コメント

コメントする

目次